水土里ネット岡山は岡山の農業・農村の振興・発展をサポートする農業土木・農村環境の専門家の集まりであり、営利を目的とせず公益的な業務を行う公法人です。国や県・市町村・土地改良区(地域の農業者団体)の行う農業農村整備に際し、調査研究や技術援助、情報提供などを行っています。私たちが日々親しんできたふるさとの情景は、手つかずの放置された自然ではなく管理された小川や水田、畑です。私たちは農業生産活動の継続・発展をサポートし、この代々受け継がれてきた、水と土と人が織りなす循環社会・健全な生命を育む農業・農村の創造に貢献します。
持続可能な農業生産には地域の<水と土>への知見が不可欠であり、またその健全な農業の継続こそが、<水と土>が織りなすこの豊かな風景を支えています。
折しも地球規模の気候変動が、食料安定供給の危機や環境破壊を引き起こしています。私たちは<水と土にまつわる知>が生み出した文化・文明の価値を正しく知る技術者の集まりとして、生命を育む農業・農村の創造に貢献したいと考えています。
『水土里(みどり)ネット』とは全国の土地改良区および土地改良事業団体連合会によって使われている愛称で、当会(岡山県土地改良事業団体連合会)の愛称は「水土里ネット岡山」です。この愛称は地域の農業者団体である「土地改良区」の役割を住民の方々に広く認識していただき、「地域とともに歩む土地改良区」「身近で親しみやすい組織」であることを目指して平成14年10月に名付けられました。水土里ネット相互間のネットワークによって、日本の元気な農業をサポートしています。
会員からの依頼を受け、農地の区画整理や老朽化した水路、ため池などを改修するための調査、設計業務を行います。現場で市町村の担当者や地元の農家の方から要望を聞き取り、調査・測量を行い、測量データを基に設計図を作成し、担当者と打合せをしながら設計書を作成します。
不整形な田んぼや畑をニーズに合わせて耕作しやすい形に整備する区画整理を行う際に、「換地」という手法を使って、所有権移転登記などの事務手続きを行っています。
農業用用排水機場やため池など、土地改良施設の機能や管理状況を点検・診断し、機能維持や長寿命化のための対策や、突発的な故障をできるだけ防ぐための指導や助言を行います。
災害発生を受けて、農地や土地改良施設の被害状況の調査や復旧に向けての設計・積算を行い、速やかな復旧・復興を支援しています。
水理や構造・土質などの専門知識に加え、測量やCAD(製図)、設計・積算等に関する知識や技術が得られます。経験を積むことで、技術士や測量士、施工管理技士など様々な資格取得も可能です。
水稲や果樹など、作物の種類によってどの時期にどのくらいの水が必要かといった営農に関する知識のほか、農作物の収量や収益額などの知識も得られます。
正確な情報を基にコツコツと着実にアプローチする姿勢が大切です。また、そうした経験を通じて得られた知識・技術・経験が確実に活かせる仕事です。
多様な要望や現場状況に応じて解決を図るには豊かな発想力が必要です。そのためにはチームワークを活かしつつ、楽しく取り組むことが大切です。
測量や設計に関する技術向上はもちろんのこと、これまでどおりで良しとせず、より良い方法を探る探求心がレベルアップの大きな原動力となります。
市町村や農家の方から相談を受けたり、要望をカタチにすることから業務は始まります。想いを汲み取る力や分かりやすい提案力が求められます。
岡山の農業・農村や農家の方々を守り、地域に貢献できる仕事です。農業ひいては地域への興味や農家の方々を支えたいという気持ちが何より大切です。